トピック先生、ひと言いいですか

Vol.11 活版部門 背景担当 西川治(にしかわおさむ)前編

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原哲夫と共に働くたくさんのスタッフを、抜き打ちでチョクゲキ!! 普段は見ることのできない原哲夫の素顔や、仕事のこぼれ話を大バクロするこのコーナー。第11回の今回は、背景担当、西川さんの登場です。

とても物腰が柔らかく、会話のはしばしに知性を感じさせる西川さん。ベテランのスタッフとして原先生から絶対的な信頼を得ると同時に、若いスタッフには、頼れる兄貴的存在として慕われているようです。情熱的に、真剣に仕事に取り組む姿が、あってこそなんでしょうね。
これまでのスタッフと違って、西川さんのために用意された個室で行われた取材。さて、どんな話が聞けるんでしょうか。

知らなかったけど、知っていた!?
僕は両親ともに日本人なのですが、生まれはブラジルで、7歳まで向こうで暮らしていました。だから、日本語を覚えるのもマンガを通してでしたね。『ドラゴンボール』や『スラムダンク』など、有名な作品はひと通り読んでいましたよ。特に好きだったのは、北条先生の『シティーハンター』。ただ、正直な話「原哲夫」という名前だけは、まったく知らなかったんです。

高校を卒業した後、マンガの専門学校に通っていて、卒業を控えた頃、学校から就職の斡旋があり、その中に原先生の事務所がありました。ただ、ハードルが高くて、周りの学生が遠慮をしたのか、空きがあると言われて「じゃあ、僕が」と。そして、いま思うと本当に失礼な話なのですが、当時、大好きだった『シティーハンター』の絵を描いて、送ってしまったんです(苦笑)

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後から聞いた話ですが、私が送った絵をみて、先生は「オレのライバルの絵を送ってきやがった!」って笑っていたみたいで。でもそれが逆に「こいつは、なかなか面白いやつだな」と、インパクトを残すことができたようです。

その後、すごい事件がありました。小さい頃から、作者が誰かは分からないけれど、『シティーハンター』と同じくらい好きなマンガがあり、それが原先生の『影武者徳川家康』だったことに気づいたのが、先生から合格の連絡が来たまさにその日だったんです(笑)。採用の連絡を受けた日、家に帰って、本棚を何気なく見てみて「!!!!!!!」って。「これの作者だったのか!」と(笑)。あの時は、本当に驚きましたね。

絵を描くだけじゃない、大切な仕事がたくさん!
私が原先生のもとで働いてすでに15年。肩書的には『背景担当』なのですが、先生との関係が深いことから、『サブチーフ』という役職もいただいていて、事務的な作業をやったり、スタッフと原先生との橋渡し的な役割も任されるようになりました。

だから、先生とコミュニケーションをとる機会も、他のスタッフと比べると多いと思いますよ。ケータイやメールでもよく連絡を取り合います。例えば若いスタッフが言いにくかったり、聞きにくかったりすることを、代わりに伝えたり、聞いたりすることもよくありますね。先生がどういう部分を特に気にするかっていうポイントも、たくさん蓄積していますから。

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もともと私は、他の人をサポートする能力に長けているのかも知れません。全体的なコミュニケーションが上手くいく方法や、みんなの仕事のパフォーマンスがより高いものになるにはどうすればよいかを自然と考えてしまうんです。もちろんプレイヤーとしての自分もなくしたくはないですが、将来的には、そういったマネジメント的なことをメインでやりたいとも考えています。
(中編につづく)