トピック先生、ひと言いいですか

Vol.7 活版部門 人物線画担当 鍋谷咲花(なべやさきはな)前編

 デジタイズ担当 植村○○(うえむら○○○○)

原哲夫と共に働くたくさんのスタッフを、抜き打ちでチョクゲキ!! 普段は見ることのできない原哲夫の素顔や、仕事のこぼれ話を大バクロするこのコーナー。7回目の今回は、線画担当の鍋谷さんです。

原哲夫に仕えるスタッフの日常をコミカルに描いた『実録スタッフ残侠伝 師に殉ず』(by 貴田明日 / 『月刊コミックゼノン』にて不定期連載中)に登場した、とにかくやたらと仕事ができる新人、黄鳥君のモデルとされる彼女。実際はどうなの? 絵がめちゃめちゃ上手いスーパースタッフなの? ほんとのところ、聞いてきました!

今の自分があるのは、あの可愛いロボットのおかげ?
私は美大を出たわけでもなく、絵に関しては完全に独学。デッサンの基礎は、鳥山先生の『アラレちゃん』で学びました。小学校の登校途中にゴミ捨て場があって、そこに『Dr.スランプ』の8巻が捨てられていたんです。それをササッと拾って(笑)読みながら学校に行って、それ以来ハマっちゃって、ずっとアラレちゃんの模写をしていました。

もう完璧にアラレちゃんを自分のモノにしていましたよ。途中からは模写ではなくてオリジナルのシーンばかり描いていました。中学の時には「アラレちゃんの人」って呼ばれていたくらいですから(笑)。その後、頭身の高いキャラを描き始めたのは、『ファイナルファンタジー』からですね。アラレちゃんとは全然タッチが違いますが、天野喜孝先生の描いたキャラを模写していました。

デジタイズ担当 植村○○(うえむら○○○○)

アラレちゃんは、原先生の描くキャラクターと違って、3頭身のデフォルメされたタッチですけど、デフォルメをするためには、ちゃんとしたバランスの人体を理解している必要があります。ひたすらアラレちゃんを描いているうちに、自然とデッサンをとる力がついたのかもしれません。
いったん、○○からは完全にハズレた??
ストーリーのある漫画を描き始めたのは、20代の半ばになってから。同人誌をやり出したんです。そこでは、イラスト描くだけだと意識しないこと……、例えば、コマ割りの運びや、キャラクターの表情、アップいいのか、引きのがいいのか、あとは、ページの最後のコマに「めくりたい」と思えるシーンを置くとか、そういう技法を学びました。学んだと言っても、それも独学ですけどね。

でも当時はフリーターで、フラフラしながら、自分で描いた絵をオークションに出して小遣い稼ぎをしたり、イラストを投稿するサイトから、たまに仕事の依頼がきたりする程度。どうしても絵が描きたかったから大学も中退したし、正直、「これは、完全に一般社会からハズれてしまった」と思っていましたね(苦笑)

デジタイズ担当 植村○○(うえむら○○○○)

そしてある日、そのイラスト投稿サイトに、この事務所の求人があったんです。すごく驚きましたね。私は少年ジャンプ系の作品もすごく好きで、原先生の作品も読んでいましたから。「おい、嘘だろ!」「まさか、あの原哲夫の!?」って思いました。その求人に応募して、今に至っています。もうここに来て、2年あまりが経ちましたね。
(中編につづく)