トピック先生、ひと言いいですか

Vol.5 活版部門  人物線画担当 熊谷雄太(くまがいゆうた)前編

人物線画担当 熊谷雄太(くまがいゆうた)

原哲夫と共に働くたくさんのスタッフを、抜き打ちでチョクゲキ!! 普段は見ることのできない原哲夫の素顔や、仕事のこぼれ話を大バクロするこのコーナー。5回目となる今回、登場していただくのは、活版部門・線画担当の熊谷雄太さんです。

自ら調べた人体の構造を示す図が一面に貼られるなど、誠実な人柄がデスク周りにすらあらわれている熊谷さん。しかし、お話をしてみると、とってもファンキー&ナイス・ガイ!! 原先生のこと、作品のこと、ご自身のこと……気さくに語ってくれました♪

やっぱり諦めきれなかった絵の仕事。
僕がここに来たのは約2年前。前回、このコーナーに出ていた村岡さんに紹介してもらいました。村岡さんとは大学が同じでサークルも同じ。そうです、「熱血漫画根性会」です(笑)。大学で専攻していたのも、村岡さんと同じで油絵でしたね。

本当はイラストとか、簡単な落書きみたいなモノの方が好きだったんですが、やっぱり「油絵を描いています!」っていうのと、「落書きをしています!」だと、社会的に受ける印象がぜんぜん違うので……(笑)。もちろん絵画的な技法を学びたかった、というのもあります。

人物線画担当 熊谷雄太(くまがいゆうた)

大学を卒業した後は、実家の家業を継ぐ予定で、その修行のために関連する会社に就職しました。そこは漫画とはまったく関係なかったですけどね。でも心のどこかで、やっぱり絵の仕事を諦めきれず、平日は会社で働いて、土日はとある月刊誌で漫画のアシスタントをするという生活をしばらく続けていました。
すべての原点。それは “落書き”。
小さな頃から、いつも落書きをしていましたね。授業中も休み時間も、落書きばっかり。担任の先生の顔を描いては友達に見せたり。ノートが落書きで埋まっちゃうんです。表紙に「数学」って書いてあるけど、中身は落書き帳(笑)。だから、ノートを提出しないといけない時は大変でした。

あの頃はとにかく、何かを描いていないと落ち着かなくて。たぶん、タバコを吸う人の感覚に近いと思います。吸っていないとイライラする感じ。僕の場合は、落書きをしていないとイライラするんです(笑)。落書き中毒ですよね。だから、漫画とは関係のなかった前職では、机に向かいながらも、「描きたいな」「落書きしたいな」って、ずっとムズムズしていました。

人物線画担当 熊谷雄太(くまがいゆうた)

今でも、落書きをしたい衝動にかられることはありますね。ただ、今は落書きといっても、自分の作品につながるモノを描きたいと思うようになりました。単純に鉛筆を動かすだけじゃなくて、デザインのことを考えたり、世界観を考えたり、キャラクターとして意識したり……。担任の先生の顔を描いてケラケラ笑っていた頃とは、同じ落書きでもまったく意識が違いますね。
(中編につづく)