トピック先生、ひと言いいですか

Vol.5 活版部門  人物線画担当 熊谷雄太(くまがいゆうた)後編

人物線画担当 熊谷雄太(くまがいゆうた)

原哲夫と共に働くたくさんのスタッフを、抜き打ちでチョクゲキ!! 普段は見ることのできない原哲夫の素顔や、仕事のこぼれ話を大バクロするこのコーナー。5回目となる今回、登場していただくのは、活版部門・線画担当の熊谷雄太さんです。

自ら調べた人体の構造を示す図が一面に貼られるなど、誠実な人柄がデスク周りにすらあらわれている熊谷さん。しかし、お話をしてみると、とってもファンキー&ナイス・ガイ!! 原先生のこと、作品のこと、ご自身のこと……気さくに語ってくれました♪

勉強しているうちに、どこに向かっている??
漫画を描くには、幅広い知識が必要になります。1つの作品に関わるだけでも、たとえば歴史や民族、地域などの知識が必要だし、もちろん人体の構造など知らないといけません。でも僕は、深く掘りすぎてしまう癖があって、「この知識を、いったいどこに反映すればいいんだろう」みたいに、自分でも分からなくなるときがあります。

例えば、最初は人物を描くために筋肉の勉強をしているつもりなんですけど、気がつけば筋肉が動く仕組みやタンパク質の構成まで調べちゃって……。そうなるともう、漫画はぜんぜん関係ないですよね(笑)。「俺、どこに向かっているんだろう」みたいな(笑)

人物線画担当 熊谷雄太(くまがいゆうた)

あとは、奥行きや時間の経過を表現するために、光の照らし方とか距離感の出し方とかを考えるんですけど、気付けば映画の撮影の本を読んでいたり。もっと言うと「光って、そもそもなんだ?」とか、「なんで夕日は赤いんだ??」みたいな、本当に漫画に関係のない勉強になっていることがよくあります。気をつけないと……(苦笑)
原点である落書きを抜け出して、次のステージへ!!
休みの日は……、やっぱり落書きかな? いや、それはダメか(笑)。僕はオンとオフが苦手なタイプで、スイッチが入るのも遅いし、逆に入ったら切るのが大変です。でも強いていうなら、熱帯魚かな。机のヨコに置けるくらいなので、大きいモノではないんですけど、疲れた時はそれを見て目を休ませます。

小さな水槽ですけど、そこにちゃんとした生態系が出来上がっていくんです。食べたり、食べられたり。水槽の中に、一つの地球があるような気がしていますね。汚れた水を細菌やバクテリアが浄化して、植物が育ち、エビがそれを食べ、さらにそれを魚が食べて……そういうサイクルが出来上がります。ま、何度か失敗して、全滅しちゃったこともありますけど(笑)

人物線画担当 熊谷雄太(くまがいゆうた)

将来の目標は、やっぱり漫画家になって、自分の作品を出したいですね。SFに興味があるので、そういう作品がいいかもしれません。でも、ふと自分を見なおした時に、まだ落書きの感覚を抜け切れていない甘さがあります。「俺って社会人(プロ)として、やっていけるのかな」みたいな(笑)。まずはその辺からですね。
(おわり)

今回取材に応じてもらった熊谷さんからのメッセージ
ここまで読んで下さった方々ありがとうございます。
僭越ではありますが、この場を借りて個人活動の告知をさせて頂きます。
現在 DYNAMO Publishing出版発行にてコミカライズの作画を担当しています。
ぜひよろしくお願い致します。

「食パン少女 宮本まちこ」
原作:谷中ナモ 漫画:熊谷雄太

村岡さんイラスト

熊谷さんのイラスト