トピック先生、ひと言いいですか

Vol.3 活版部門 / 人物線画担当 辻秀輝(つじひでき)後編

Vol.2 活版部門 / 人物線画担当 辻秀輝(つじひでき)後編

原哲夫と共に働くたくさんのスタッフを、抜き打ちでチョクゲキ!! 普段は見ることのできない原哲夫の素顔や、仕事のこぼれ話を大バクロするこのコーナー。3回目の今回、登場していただいたのは、活版部門・人物線画担当の辻秀輝さんです。

某有名美術大学を卒業したエリート、、、と思いきや、この業界に入ったのは30を過ぎてから、という異色の経歴を持つ辻さん。何に迷い、何を見据え、原作品に携わっているのか。激白、ヨロシク!!

気さくでオチャメ!? 読者には見えない、原哲夫の素の部分とは??
先生は、見た目のオーラがすごくて、少し威圧感がある感じ(笑)。でも、中身はとても気さくで、オチャメな方ですよね。ボクの結婚式にも来てくださって、スピーチをしてくれたんです。「これからどんどんしごいていくけど、逃げ出すなよ」という風なことを、先生らしいユーモアを入れながら話していただきました。自分の結婚式で、先生の声をもらえるなんて……、まぁボクは余計に緊張しましたけど(笑)、あの思い出は、一生の宝物です。

個人的に悩みを先生に相談したこともありました。少し前に『北斗の拳』の新作エピソードがリリースされたんですが、その仕事に携わることに対して、少し精神的に滅入ってしまって。
というのも、『北斗の拳』はボク自身も大好きですし、他の原先生のファンの方々にとっても、伝説的な作品。それに携わるということが、畏れ多いというか、プレッシャーというか……。当然、下手なものは描けないし、中途半端な気持ちでは臨めません。

辻秀輝(つじひでき)

そこで、原先生を担当している編集のTさんに、それを告白すると「先生に直接、相談してみたら?」って言われて、先生と話をさせてもらいました。先生に「もっと気楽な気持ちで取り組めばいいよ」「楽しんでやれば、いいものができるから」って言ってもらって、ちょっと気分が楽になりましたね。
初心を忘れず、柔軟な姿勢で、いつかは自分の作品を。
ボクはなるべく仕事のオン・オフを切り替えるようにしています。仕事場で集中してガァーっと描く感じ。休みの日は描くとしても、落書き程度におさえてますね。その代わり、バイクが好きなので、自分のマシンをいじったり、乗ったり、あとは映画を観たりしています。ただ、嫁は「バイクは危ない」という意識があるようで、心配しています。『バ○ク王』のCMがテレビで流れるたびに「バイクを売るなら、ゴ~♪バ○ク王~♪」と、一緒に歌い出したりしてますね(笑)。ただ、嫁には感謝してますよ。仕事の帰りが遅いこともしばしばなんですが、絶対に起きていて、いつも手料理を作って僕を待っていてくれます。今のボクは彼女のサポートがあってこそですね。

最後に、ボクが言うのもおこがましい話ではありますが、覚悟さえあれば、何歳からでも新しいチャレンジはできると思います。カチコチの頭にならず、初心を忘れずにやれば、何とかガンバれるんじゃないかと。
ボクはスタートがだいぶ遅いので、だいぶ年をとってきていますが、それでもやっぱり、ここで学んだことを活かして、いずれは自分の作品として出せるマンガを描きたいですね。

辻秀輝(つじひでき)バイク写真

先生もよく、“初心を忘れるな”という意味を込めて「調子にノルな」ということをスタッフに言っています。ずっと描いていれば、どんな人でも絶対に上手くはなる。その時に「自分は上手い」と思ってしまうと、成長も止まってしまうんですよね。ボクも、自分自身にもずっと言い聞かせています。
(おわり)

今回取材に応じてもらった辻さんからのメッセージ
描けば描くほど自分の未熟さを感じておりますが、今日より明日、明日より明後日、少しでも良い絵が描けるように精進していきたいと思います!

辻さんイラスト

辻さんの作品