トピック先生、ひと言いいですか

Vol.2 カラー部門 島田みどり(しまだみどり)前編

原哲夫と共に働くたくさんのスタッフを、抜き打ちでチョクゲキ!! 普段は見ることのできない原哲夫の素顔や、仕事のこぼれ話を大バクロするこのコーナー。今回は、2回目にして女性スタッフの登場、カラー部門の島田さんです。
原先生が生み出す線を自分なりに解釈し、色を重ねていくことで、キャラクターに命を吹き込んでいくという重要な役割を、淡々と、かつ、ハンパないクオリティでこなしていく島田さん。先生からも、絶大な信頼を受けていると評判です。

沖縄に住むマンガ好き少女。上京し、今では……。
私が担当しているのは、カラーリングという作業。月刊誌のカラーページや、単行本の表紙、各種グッズなどのために、原先生が描いた線画に色をつけていく工程です。もともと、絵を描くのが趣味で、今の仕事で主に使っているソフト、フォトショップも独学で覚えました。そこからスタートして、出身地である沖縄をはなれ、今は東京で、あの『北斗の拳』のキャラクターに色を付けたりしている……。そう考えると、自分でもビックリしますね。

この事務所に来る前も、他の先生の下で、カラーのお仕事をしていました。その後、北斗の拳をフルカラーにするプロジェクトに応募し、そこから原先生にお世話になって、もう9年目。気がつけば、同じ部署では一番の古株に、他のセクションを含めても、ベテランの方になっちゃいましたね。

原先生は“演技”がお上手。役者ですよね。例えば、キャラクターの絵の指示を出す時に、自分の顔で、表現してくれるんです。時々それがすごく面白くて、吹き出しそうになる時があります。子供のキャラクターの口のカタチを実際にやってくれるんですよ。「ウーーーッ」とか言いながら(笑)。登場人物の感情をきちんと理解しないと描けない世界なので、先生はその辺にも長けていますね。
単なる“塗り絵”ではない、高い技術と解釈力。
私たちのやっているカラーリングという作業は、単純な色塗りではありません。先生が描いた線を、自分なりに解釈していく必要があるんですよね。色をつける技術はもちろんながら、1本1本の線が持つ意味や意図を汲み取るスキル。それが大事なんです。
例えば、先生が描いたアタリを見ると、線も影も何もない真っ白な部分があります。そこにどういった立体感や明暗をつけるかは色をつける人次第。資料となる写真などを参考に、筋肉や骨格の造りを理解して、自分なりに描いていくしかありません。ただの塗り絵ではないんですよね。

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ただ単に先生の線の通りに描くと「線をなぞるだけじゃダメだよ」と言われるし、でも、間違った解釈で描いてしまうと、「ボクの描いた絵を、もっときちんと見なさい」と言われます。やはり明暗や陰影は色をつける人で変わってきますから。難しいですよね。
(中編につづく)