トピック先生、ひと言いいですか

Vol.2 カラー部門 島田みどり(しまだみどり)後編

原哲夫と共に働くたくさんのスタッフを、抜き打ちでチョクゲキ!! 普段は見ることのできない原哲夫の素顔や、仕事のこぼれ話を大バクロするこのコーナー。今回は、2回目にして女性スタッフの登場、カラー部門の島田さんです。
原先生が生み出す線を自分なりに解釈し、色を重ねていくことで、キャラクターに命を吹き込んでいくという重要な役割を、淡々と、かつ、ハンパないクオリティでこなしていく島田さん。先生からも、絶大な信頼を受けていると評判です。

“原作品らしさ”を出すための表現とは?
キャラクターのカラーリングも、男と女とでは、その方法が大きく変わってきます。私が好きなのは、女の子。でも、より難しいのも女の子です。それに、先生の指示も、女の子キャラの方が、厳しいですね。 「直線は使わない」とか「この部分は、線は使わずに、陰影だけで表現する」といった、細かい指示をいただきます。女性が持つ特有の柔らかさをどう表現するか、そこがポイントですね。

原先生の作品に登場するキャラクターは、漫画的な表現を残しつつ、リアリティも出す必要があります。また、先生が目指している色があって、それを再現するために「彩度の高いカラーを使う」「色はくすませない」というようなルールがいくつかあります。まずはそれを覚えて、鮮やかでメリハリの効いた、パキッとした色をつけることができるようになるところからですね。

私がこれから携わりたいと思っているのは、3D。もちろん、いまやっている作業とは違う技術になるので、すぐにできることではないですが、先生が描こうとしている世界観は、3Dで表現すれば、もっと面白くなると思います。是非やってみたいですね。
精神面の充実が、良い作品のポイント。
やはり原先生は、作品の仕上がりに対して、異常なまでにこだわりをお持ちです。私もここに来る前は他の先生についていましたが、このレベルまでを要求されたことはありません。普通は1度提出したら、そこで終わり。修正があったとしても、1個か2個です。でも原先生はそうじゃない。先生自身が、長年、努力されているからこそ、たくさんのことに気付くんでしょうね。

私を含めた周りのスタッフも、もちろん一生懸命に描いているんですが、結局、先生が一番頑張っている。スタッフの誰も、先生より頑張れていないですよね。やはり最前線でやっている作家さんは、私たちのようなアシスタントとは意識が違います。自分の足りなさに、気付かされてばかりですね。

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教わったことも、たくさんあります。当然、厳しい言葉もいただきました。先生がよくおっしゃるのは、「気持ちのたるみは、すべて絵に出る」ということ。画力やテクニックも大事ですが、むしろ精神的な充実こそが、よい仕上がりへとつがなるんだと思います。
(おわり)

今回取材に応じてもらった島田さんからのメッセージ
今や、カラーリングの作業環境はフルデジタルが当たり前となり、現在も進化し続けています。いずれ原先生の脳波を測定して映像化できるソフトが開発される日まで、私どもカラースタッフは中継ぎとして努力していく所存です!

島田さんイラスト

島田さんの作品