トピック先生、ひと言いいですか

Vol.15 仕上げ・デジタル部門 玄さん 後編

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原哲夫と共に働くたくさんのスタッフを、抜き打ちでチョクゲキ!! 普段は見ることのできない原哲夫の素顔や、仕事のこぼれ話を大バクロするこのコーナー。
2017年一発目となる今回は、社歴5年の中堅スタッフ、仕上げ部門の玄(げん)さんの登場です。

小学5年生から大学卒業までを韓国で過ごしたという在日韓国人の玄さん。時代やお国柄の壁を目の当たりにし、それでも「漫画を描きたい」という熱い思いで走り続ける彼がたどり着いたこの世界はどんな風に映っているのでしょうか。「2017年が勝負の年」と語る35歳の言葉は重さがあります。

自分に足りなかったものを痛感。
小さい頃は裕福な生活ではなかったので、例えばゲームや漫画などの流行はあえて遠ざけるような生活をしてました。でも、それがどれだけダメなことかを、先生から学ばせてもらいました。常に新しいモノを入れていかないと、精神的にも廃れていってしまいますからね。

以前、とある編集部の人から「君の絵は、ファイナルファンタジーⅩの時代に、Ⅶを持って来ているんだよ」って言われて傷ついたことがありました。その時は何故そんなこと言われるのかわからなかったんです。でも、このスタジオに来てすぐに理解できるようになりました。

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最近では、過去に言われて理解できなかったことも、納得できるようになったし、活きてくるように思います。なので、今まで10年間でもらったダメ出しは、無駄じゃなかったのかもしれません。例えば、今は仕上げの担当になったので、デッサンを学んでいた時に身につけた基礎が役立っているなって感じます。
そろそろ? でも、まだまだ終われない。
もう34歳なんで、「そろそろ、いい加減に漫画の世界も……」と思いつつ、「でも、このままじゃ死にきれないぞ!」とも思います。今まで「絵が下手だ」って言われつづけた人生でしたけど、ここで学ばせてもらって、やっと同人誌も認めてもらえるようになりました。もっと多くの人に見てもらう場を増やしていきたいですよね。

したがって、2017年は勝負の年になんですよ。本当は35歳を区切りにしようと思っていました。でも、ここでは学ぶことがありすぎて。このままだと36、37歳になっても居座り続けるかもしれないです(笑)

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今後の展望としては、やはり先生がビックネームなので、それにひっぱられることなく、自分の名前で単行本を出したいですね。小さな頃、父親が漫画ぎらいだったし、お国柄もあって漫画を描くことが好きな僕は、いつも周りの人達にずっと否定されつづけてきました。いつか、その人たちを見返してやりたいですよね。「俺もここまで来たぞ、どうだ!」って。
(おわり)

今回取材に応じてもらった玄さんからのメッセージ
ここまで読んでくださって本当にありがとうございました。
好きを貫くことはいばらの道ですが、何より代えがたい喜びもあります。
自分は運にも恵まれ、いろんな方の手助けを得てここまでやってきました。
まだ頑張れる情熱が残っている限りは、
まだまだこの世界でやっていければと思っております。
いつか自分の名前が書かれた本で皆様の前に立つことができるよう頑張っていきます。

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玄さんのイラスト